XFN-ASIAによると、CBRC(中国銀行業監督管理委員会）の蒋定之・副委員長は、同国の銀行による2003年以降の新規融資の
残高に対する不良債権比率が1-2％にと低下したことを明らかにした。これは、英経済紙フィナンシャルタイムズが31日付で報じたもの。

　　それによると、同副委員長は、「我々は、銀行に急激な資産拡大路線を改め、貸し出しの抑制を要請してきた」と述べた。最近の銀行の貸し出しの拡大傾向により中国では不良債権の増加が一部では懸念されている。貸し出しは2002年から2004年にかけて、大幅に増加した後、今年の第1四半期に再び急速に増え始めた。

　　欧州系信用格付け大手フィッチ・レーティングスは30日に発表したレポートの中で、中国の銀行の不良債権損失額について、総額2200億ドル（約24兆5500億円）と管理可能な規模に収まっているものの、リスク管理が不十分なため、景気の後退局面に対する銀行財務のぜい弱性が依然として残されていると指摘している。【了】